コラム vol.2

硬式野球部の夢と挑戦

創部3年で甲子園へ

北海道深川市で活動するクラーク硬式野球部。
寮生活を通し、選手として、人間として大きく育つ姿に追った。



家族の一員として厳しく育てる

クラーク硬式野球部は、北海道本校のスポーツコースとして、学業と野球の両立を目指している。部員たちは平日の午前中に本校で授業を受け、平日の午後と週末、野球の練習に打ち込む。全国から集まった部員は総勢42人。全員が寮で共同生活を送り、団結力を養っている。

部員たちとともに寮に住み込み、文字通り親代わりとなっているのが、佐々木監督と、次男である部長の達也さん、そして監督夫人の千明さんだ。

「大事な息子さんを預かって、佐々木家で育てさせてもらう。ファミリーになってもらうんです。立派な大人にしてお返しすると親御さんに約束しています。」(達也さん)

朝6時に起床し、夜10時に就寝する規則正しい生活。部屋は学年別で4人ずつに分かれ、掃除も洗濯も部員が自分たちでこなす。

「部屋が汚いと達也さんんいめちゃくちゃ怒られます。後輩の部屋が汚くて僕が怒られることもありますよ」と3年の樺澤脩斗選手は笑う。下級生たちの面倒をよくみる、頼れる室長だ。

食事を担当するのは千秋さんだ。高校生の体づくりに必要な献立、食べ方を知り尽くした千秋さんが、地元の新鮮な食材を使って栄養満点の食事を作る。配膳や片付けは、部員が2人1組の当番制で行う。

「手伝うことを通し、どうやったら一緒にいる人がスムーズに動けるか考えられるようになってほしいんです。そうした気配りは社会に出てから必ず生きるはずだから」(千秋さん)

野球よりも、まず生活を正しくする。佐々木家一家の厳しくもあたたかいまなざしのもと、部員たちは大人になっていく。



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